福祉サービス第三者評価への私たちの姿勢

  平成15年度より、東京都における福祉サービス第三者評価が発足し、前年度の試行期間から評価者として活動を継続し、430件以上の評価実績を積んできました(平成30年5月時点)。今までに、10件以上の評価機関に所属して評価活動をしてきており、受審された施設・事業所の皆様にお役に立つ評価結果を提供できるよう努めてきました。

しかしながら、制度発足以来230の法人が機関認証を受け、121機関が稼働している中(平成27年12月時点)、第三者評価で設定されている各カテゴリーが持つ意味を深く咀しゃくし、評価結果に結び付けている機関はごくわずかと言わざるを得ません。

例を挙げるとすれば、サービス提供のプロセスの最初のサブカテゴリーに「サービス情報の提供」があり、福祉サービスを受けようとする方に対して施設・事業所情報をどのように提供しているのかを評価する項目となっています。評価項目として4つ設定されており、その内容に沿って、「大きな文字を使い、写真を中心にチラシや施設だよりが作られており、大変わかりやすい形で情報提供がなされている」とか、「問い合わせや見学希望の際には依頼者の希望に合わせており、ていねいな対応に努めている」などの評価が多くみられます。

この評価結果を皆様はどのように受け止めるのでしょうか。高齢者分野では、地域において他の医療・介護など社会福祉関連の各施設と地域包括ケアシステムの構築が、保育分野では、地域における子育て支援事業を推進させて子育て世帯の保育力の向上が、行政から求められている中、この評価結果からサービス向上につながる気付きは生まれないと思います。ましてや、児童養護施設や母子生活支援施設など、行政措置により入所が決定され秘匿性を高くすることを重要視している施設では、チラシや施設だよりの作成はサービスの特性上馴染まず、「事業所情報の公開に努め透明性のある組織にすることが望まれる」などの評価をしたならば、戸惑うばかりだと思います。

また、事象のみ捉えて評価してしまう評価機関が多くみられますが、弊社ではどのような目的を持って行われてきたのか、ねらいに沿った成果が得られているのかどうか、その成果が現れた取り組みが事業活動にどのように影響を与えているのかなどに着目し評価をします。
福祉サービスを提供する事業者様の多くは、特徴的で評価に値する取り組みも日常業務に埋没され、自事業の強みとして自覚するまで至らないことが多くみられます。

サポート・ネット株式会社は、評価者としての豊富な経験に裏打ちされた評価活動を行っており、第三者の立場で受審施設様の特性の把握に努め、業界や行政の動きを勘案した評価・アセスメントを推進しています。

評価推進機構が定める評価手順に則って評価を進めていることは当然ですが、受審施設様の強みや改善すべき点を浮き彫りにし、受審施設様や職員の皆様が強みを正しく認識し、さらに磨きをかけられるよう働きかけ、改善すべき点についても、より具体的な改善策が発想できるよう気付きを促進する評価結果の提供に努めています。


取締役社長
三 田 村 雅 敏